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ネットワーク上の少年に有害な環境に関する報告書要旨

1 「はじめに 〜本報告書の位置付けと構成」 p1〜6  報告書の位置付けについて述べるとともに、委員会の構成及び検討状況、報告書の内容の要旨について記述。 2 「第1章 ネットワーク上の少年に有害な情報環境の緊急性」 p7〜12  少年を取り巻く現状  ○戦後第4の上昇期を迎えた最近の少年非行情勢の深刻化  ○ネットワークの急速な普及による情報化の進展 という問題が発生。  ネットワーク上の少年 […]

エッセイのページ

最後の原稿 (中義勝先生追悼) 1994年に亡くなられた恩師中義勝先生への追悼文です。 塀の「外」の懲りない面々 芸能レポーターが犯罪の取材をやり、刑務所も明るくなったか。 「書く」道具から「考える」道具へ 新入生向けの小冊子に書いたものです。 「韓国レポート」 1998年9月11日〜12日にかけて韓国ソウル市で開催された、 関西大学・漢陽大学シンポジウムに出席してきました。 もう一つの2000年 […]

基本的な学術文献(刑法編)

佐久間修 「『わいせつ情報』の頒布、販売、公然陳列について ― ビデオテープの複写と通信回線を利用した情報授受の罪責 ―(一)」 産大法学27巻2号(1993年)1頁 塩見淳 「猥褻物と猥褻情報」 判例タイムズ874号(1995年)58頁 山口厚 「情報処理技術の進歩と刑法」 落合誠一編『論文から見る現代社会と法』(有斐閣)(1995年)135頁 園田寿 「サイバーポルノと刑法 ―「物」を規制する […]

刑法教育

1. 刑法教育の目的 犯罪に対する関心はあっても、刑法学への興味を喚起させ、学習を持続させることは難しい。刑法理論は難解であり、言葉に対するこだわりを軽視することはできないから、授業内容は抽象的になりがちである。Aか非Aかといった二値論理の積み重ねが重視される一方で、「相当性」や「危険性」といったファジィな概念が問題となる局面もある。授業が単なる情報提供に終わることなく、心の底から「納得した」とい […]

日本の論点

1 はじめに  インターネットは、冷戦時代、アメリカが部分的な核攻撃を受けても国家というシステムが全体として生き残れるようにと、情報資源の分散・共有とコンピュータ・ネットワーク全体の安定性を目的として開発されたといわれている。しかし、それが政府機関や軍、大学などの閉ざされたネットワークから一般社会へと解放され、しかも地球的規模でのコンピュータ・ネットワークへと発展したことから、さまざまな問題が噴出 […]

法セミ論文

1 インターネット これは言葉というより、一つの思想と考えた方がいいかもしれない。 情報資源の共有やシステム全体の安定性を目的として、個々のコンピュータをつないだものがコンピュータ・ネットワーク。インターネットとは、このコンピュータ・ネットワーク同士をさらに世界的規模で縦横に結合しあったコンピュータ・ネットワークの「状態」である。ネットワークのネットワークであるから、末端のコンピュータの数は指数関 […]

日本の論点

刑法の言葉には、少しだけ広がりがもたせてある。言葉に幅があれば、社会が変化しても刑法は柔軟に機能することができる。ところが言葉には国語的な制約があるから、刑法が想定していた社会像と現実との隔たりがあまりにも大きくなるとき、刑法がうまく機能しえないという事態が生じる。わいせつでは、いつもこれが問題となってきた。わいせつは、時代によって変化するだけではなく、他のどんな情報よりも鋭敏にメディアを乗り換え […]

組織暴力犯罪

組織暴力犯罪とは、 一定の集団によって行われる暴力的犯罪および集団的・暴力的な威嚇を背景にして行われる犯罪のことであるが、 わが国の場合には、 いわゆるヤクザ組織から一部右翼団体や過激派組織による暴力犯罪までを含めることもあり、 組織暴力犯罪の実態はさまざまである。 しかし、 一般には、 組織暴力犯罪とはいわゆる組織暴力団によって行われる犯罪として理解されている。 「暴力団」という言葉は、 「その […]

不正アクセス

 不正アクセスとは、他人のIDやパスワードなどを不正に使用してコンピュータ・ネットワークに無権限で侵入したり、権限を越えて侵入することをいう。ネットワークに単に侵入するだけの不正アクセスは「ハッキング」と呼ばれることがあり、侵入後にファイルの改ざんや消去などを行う「クラッキング」から区別されることもある。クラッキングは、電磁的記録不正作出罪(刑法161条の2)や電子計算機損壊等業務妨害罪(234条 […]

陳列概念の弛緩―「アルファネット事件」控訴審判決―

陳列概念の弛緩 ―「アルファーネット事件」控訴審判決― 関西大学法学部 教授 園田 寿 1 はじめに  判例および学説の多数は、インターネットのホームページやパソコン通信でわいせつ画像データ(サイバーポルノ)を「見せる」行為を刑法175条における「陳列」行為ととらえている。刑法175条はわいせつを「見せる」ことが犯罪の内容であるから、わいせつが通信回線によってアクセス可能な不特定多数の者によって「 […]