韓国の住民登録制度

韓国の住民登録制度

 

 

瑞 草 区

(園田寿[訳])

目 次

1.    住民登録制度の意義及び目的

2.    住民登録制度の変遷

3.    住民登録関係書類及び申告事項

4.    住民登録番号の意義及び付与

5.    住民登録証の発給

1.住民登録制度の意義及び目的

 □意義

−住民登録制度は、行政機関がその管轄区域内に30日以上居住する目的で住所または居所を設ける住民を登録する制度である。

 □目的

−住民の居住移動の実態把握 → 行政の能率的処理

−住民の人的事項の統合管理 → 人的資源の効率的な管理

−不順分子、犯罪者等の索出 → 社会の安定、秩序の維持

2.住民登録制度の変遷

 □洞籍簿の使用 : ’55.4.18〜’62.6.24

 □寄留法の制定 : 1962.1.15

 □住民登録法の沿革

日 時

主 要 内 容

1962.5.10.

○住民登録法制定(寄留法の代替)、市・道民証制度、二重登録排除

1968.5.29.

(1次改正)

○住民登録番号の付与(12桁)、本籍地で住居表を作成し、備置く

○住民登録に関する本籍地の通報制を準備

○住民登録地を公法関係の住所とすること

○18歳以上の者に住民登録証を発給(市・道民証の廃止)

1970.1.1.

(2次改正)

○国防または治安上の必要があるときは、関係公務員の要求に限って住民登録証の提示する義務規定を新設

○住民登録証関連罰則規定(罰金、拘留)を新設

○住民登録催告に従った罰則規定(過怠料、罰金、拘留)を新設

1975.7.25.

(3次改正)

○住民登録証発給対象者を18歳から17歳に引き下げ

○住民登録証の更新(1次)、住民登録番号一斉更新(13桁)

○申告不履行等に対する罰則強化、住民登録証の再発給手数料徴収規定を準備

○市長、郡守が直接過怠料を賦課(従来は、裁判所の決定後賦課)

1977.12.31.

(4次改正)

○個人別住民登録票作成制度の新設(兵役、民防等の統合記録)

○居住地の移動時、各種の法令による転・出入申告を住民登録法による転・出入申告で代替(郷軍法等)→個人別及び世帯別住民登録票の作成

1980.12.31.

(5次改正)

○復帰及び新居住地変更申告制度を準備、住民登録証所持義務を新設

○住民登録証紛失時に7日以内に紛失申告を行うようにすること

○申告不履行等に対する罰則を強化

1988.12.31.

(6次改正)

○軽犯罪法中、住民登録証の所持に関連する条文を削除

1991.1.14.

(7次改正)

○電算組織による事務処理の根拠を準備

○住民登録票の閲覧及び謄本・抄本の交付を制限

○住民登録電算情報資料の利用時、事前の承認制度に関する規定

○住民登録登録事項を他人に漏洩する者等の処罰規定を新設

1993.12.27.

(8次改正)

○転出申告を廃止(復帰申告、新居住地変更申告制度を廃止)

○転入申告と同時処理される他の法令による医療保険と、障害者福祉法を追加

1997.12.17.

(9次改正)

○住民登録法の目的に、国民生活の便益増進を追加

○住民登録証を住民カードへ更新発給及び住民カード発給センターを設置

○紛失申告期間及び申告遅延者に対する過怠料を廃止

1999.5.24.

(10次改正)

○住民登録申告事項中、兵役義務者の兵役申告項目を削除

○更新発給される新住民登録証の名称を「住民カード」から「住民登録証」に戻し、住民登録証発給センターの設置の根拠を準備

2001.4.26.

(11次改正)

○住民登録番号付与根拠を法律で規定

○他人の住民登録番号の不正使用罪を新設

○個人情報保護の強化

3.住民登録関係書類及び申告事項

 □住民登録関係書類

  ○世帯別住民登録票(書式:別添)

              −世帯に関する記録を統合して記録・管理

              −世帯は、世帯主が管理して、本籍及び戸主関係で整理

  ○個人別住民登録票(書式:別添)

              −個人に関する記録を綜合的に記録・管理

               → 住民登録証及び印鑑発給の事項、兵役・民防衛等の記録

              −個人別住民登録票は、男・女別で色を別にして区分

               → 男子:薄い青色、女子:薄い黄色

 □住民登録申告事項

  ○登録申請:出生及び国籍取得等、住民登録新規申告

  ○抹消申告:死亡及び未居住等抹消申告

○転入申告:申告事由の発生14日以内、新居住地に申告

○国外移住申告:国外移住時申告

○住民登録証紛失申告:住民登録証紛失時申告

○住民登録証発給申告:住民登録証新規対象者(満17歳)が住民登録証の最初の発給時に申請

4.住民登録番号の意義及び付与

 □住民登録番号の意義

  ○住民登録番号は、住民個々人を符号(数字)で表示して、住民の個人識別を通して、生活の便宜を高め、行政の能率化を図ることをその目的としている。

○住民登録番号は、1人1番号を付与するようになっているので、全く同じ番号がありえず、既に使用した番号はいかなる場合にもまた使用されることがない。

○住民登録番号は、1968年10月住民登録制度を初めて施行したときには12桁で付与したが、1975年8月に13桁に変更して使用している。

 □住民登録番号の構成

例)2000年6月15日に出生した男子として鐘路区桂洞で3番目に登録する人

  ○生年月日は、各2桁ずつ6桁で表示:000615

  ○性別は、男子は“3”、女子は“4”で表示

   ⇒但し、1800年代生(1800〜1899年生)は、男子は“9”、女子は“0”で、

       1900年代生(1900〜1999年生)は、男子は“1”、女子は“2”で、

       2000年代生(2000〜2099年生)は、男子は“3”、女子は“4”で表示

  ○個人番号(住民登録順序)は、1桁で表示し、同日出生者を男女別で区分し、申告順序に限って各々1番から付与する。

   ⇒参考事項:住民登録番号は、生年月日6桁と後半7桁を包含する13桁で構成され、13桁がすべて同一の場合はありえず、後半の7桁は同一である場合がありうる。

例1)    洪吉童:650615−1001434(○)  例2)    洪吉童:651615−1001434(○)

李哲松:650615−1001434(×)                李哲松:691103−1001434(×)

 □番号付与及び台帳管理

  ○管内で住民登録がなされ、本籍確認が終わった者に限って付与する。

  ○住民登録番号を付与し、本籍地に通報し、通報を受けた本籍地では、戸籍簿に住民登録番号を記載する。

  ○生年月日と性が同じ者が、番号付与機関単位で7名を超過する場合、9名までは、市・郡・区で検証番号算出方式に依拠する番号を組み立て、邑・面・洞に連絡し、邑・面・洞では、組立簿に追加記載し、管理すべきであり、

  ○10名以上いるときには、番号付与を保留した後、他の事項を具備して、市・郡・区→市・道→行政自治部に地域番号追加要請を行い、追加付与を受けた地域番号に限って住民登録番号を付与する。

5.住民登録証の発給

 □住民登録証の意義

○住民登録証とは、市長・郡守・区庁長が管轄区域内の住民登録を行なう者の中で、戸籍が確認された17歳以上の住民に合法的に住民登録を行った証明書を交付するものである。

○住民登録証には、姓名、写真、住民登録番号、住所、指紋、発行日、住民登録機関を収録する。

 □住民登録の更新〈1次更新−75年、2次更新−83年、3次更新−99年〉

  ○現行住民登録証は、以前、紙とビニールの接着時、住民登録証の偽造、変造が容易であったため、各種の犯罪に悪用されたので、83年に一斉更新され、以後、16年ごとに更新される制度である。

《電子住民カードの発給計画》

  −現在、各個別法に依拠して使用されている、住民登録証、運転免許証、医療保険証、国民年金証書、住民登録謄・抄本、印鑑証明書、指紋の7種類の機能を1つのカードに収録し(国民総合福祉カード)、登録し、

  −各種の申告書処理、コンピュータ通信、電子商取引等、社会・経済活動の根幹で情報化時代にふさわしい電子身分証として活用する努力を行う。

  −電子住民カード3ヵ年計画

   ‘96年:発給センター構築及び業務開始

   ‘97年:総合データベース及び運営ネットワークの構築

   ‘98年:住民カード発給及び試験運営

   ‘99年:実用化(最初の発給 ’99.9.16)

  −写真、姓名、住民登録番号等、基本的人的事項は、外部に記録して、ICチップの内部には、住民登録事項、運転免許事項等、それぞれ業務別に領域を区分して証明内容を詳細に記録

  −住民登録証、医療保険証、運転免許証、国民年金証書等を統合することによって、身分証の更新に伴う経費の節減

   ⇒行政機関の訪問に伴う年間3千億ウォンの節約及び年間1億7千万通に及ぶ証明発給に伴う約2千3百億ウォン

  *しかし、現在更新される住民登録証には活用されていない。

 □住民登録証の発給手続

  ○住民登録証の申請

   ・17歳以上の者(新規申請):10指紋を採取

   ・既存申請者:右拇印を採取し、右拇印がない場合には、左拇印 → 人差し指 → 中指の順で採取

   ・住民登録証の発給手続

    居住地の邑・面・洞で発給申請

    発給対象者の本人確認

    指紋、写真撮影等の画像資料を入力

    画像資料を邑面洞データベースに登録し、画像資料及び関連資料を発給センターに電送してカード発給を申請

    発給センターでは、資料を受信し、変動事項を補完及びすでに構築されている資料を利用してデータベースに貯蔵

    住民カードを発給して、本人に郵送

□住民登録証の偽造確認

  ○ARSによる方法

   −電話自動応答システム(全国共通 1382番)を利用して、住民登録証の偽造を確認

○     住民登録証の紋様による確認

   −パターン模様:左側隅に大極模様があり、中央下には地球(環太平洋部分)模様があり、右側写真周辺には格子模様がある。

   −ホログラム模様:中央左側に波模様の線で囲まれた虹色の大極があり、この大極を中心に左側上に段々と大きくなる大韓民国の字と左側下に段々と大きくなる模様があり、いろいろな小さな大極模様が含まれている。

以上